乳がんになってからの心の変化と支え

心 乳がん

こんにちは、naocoです。
がんのような大病によって人の心は、かき乱され、如何様にも変化していきます。
そんな時の心の支えは、私の場合は同病の方たちの発信する「乳がんブログ」でした。
特に、元気に過ごしているサバイバーの方々のブログは、「この人の後に続きたい」
という希望を込めて食い入るように読んでいました。気分が塞ぎ込んでくるとブログを覗
きに行き、また勇気をもらって気分を盛り上げる。が、パターンになっていました。皆さ
んそれぞれ辛い治療中にも関わらず、治療の度に詳しくブログを更新されていて、本当に
頭の下がる思いでした。その後、治療後1年、2年と進むにつれ、時たまの“元気です
よ”の更新が、”普通の生活に戻って行かれているんだな”と羨ましくも、微笑ましく思
っていました。

自分は、と言えばとてもとても治療中のあの精神状態でブログを開設する心の余裕はあり
ませんでした。今月乳がんサバイバー5年生への進級に伴い、“元気ですよ”ブログをや
っと思い立った次第です。

100人の乳がん患者がいれば100通りの症状、気持ち、治療があると思います。
私の経験がどこかの誰かのものと似たサンプルとして参考にして頂ければ嬉しく思います。

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乳がん発覚~治療中

がんの告知は、冷静に受け止められました。いや、今思えば冷静に受け止めているような
気でいただけかもしれませんが、少なくとも取り乱したり、叫んだりというパニック状態
に陥ることはありませんでした。帰り際に、「眠れなくなる人が多いから、お守り代わり
に睡眠導入剤処方しておくから無理せず飲んで、寝て、体力を落とさないように。」と言
われましたが、とうとうその薬を飲む機会は訪れずに済みました。

しかし、その日からジェットコースターのような気持ちの浮き沈みはあったと思います。
なんとなく近所を歩いても、全体が白黒の色のない世界になったような気がしました。
皆に置いて行かれているような、一人だけ取り残されたような気分でした。

夜になると、より気分は沈みます。病気を受け入れることは、同時に死を許容すること
でもあるような気がして、その恐ろしさに気づくとシクシクと泣くいて過ごすことも多
かったと思います。そんな時は、がんサバイバーの方のブログを繰り返し見て、
「大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせていました。

病院では、色々な方から「ネットはあまり見ない方が良い」と口々に言われていました。
確かに、突然途切れて訃報のお知らせで終わるブログや一般的でない極端な治療を勧める
記事などセンセーショナルなものが当時は検索上位を占めていたのも事実です。

また、「大多数の人たちは元気に元の生活に戻っているはずなのに、元気な人はあえて
ブログを書いたりしないから、情報が偏ってしまう」とも言われていました。確かに元気
になれば、むしろ一刻も早く病気の記憶を封じ込めておきたいところです。そんな中、細
かな治療の記録と、治療後の元気な様子を継続して伝えて下さっていた、先輩サバイバー
であり、先輩乳がんブロガーの方々に心からの感謝を意を表します。

その頃私は、人を寄せつけないようになっていました。もともとHSPの気質もあって、群
れるのが得意なタイプではなかったのですが、がんによって気を使われるのも使うのも
シンドイ、余計なことは考えずに治療に専念したい。というのが本心でした。

唯一、病院に行けば周りの同病の患者の方たちとは、無条件に打ち解けられました。
そして病期やサブタイプが同じだと、びっくりするほど盛り上がります。これって、
乳がん患者あるあるかもしれません。

抗がん剤治療後半になる頃には、白血球へのダメージが著しく治療が思うように進まなく
なり、治療期間が延びていくことで、焦りと疲労で精神状態がピークを迎えていました。
日常会話がぐんと減ったせいもあってか失語症になったかと思うくらい声が出しにくく
なっていました。気合を入れて意識して発声すれば小さいながら声は出せたので、あまり
周りに気づかれることはなかったかもしれませんが、その状況は半年ほど続きました。

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手術~術後

抗がん剤が終わり、手術の日程が決まるとようやく先が見えた思いがして、精神的に追い
詰められた状況から、徐々に解放されていったような気がします。髪も伸びてきて、少し
ずつ病人の痕跡が消されていったことも気持ちを明るくしました。

また何よりも、予想外ともいえる術後の激しい体の痛みとの闘いが自身の中で最優先事項
となり、精神のダメージに意識が向かう余裕がなくなったというか、それどころではない
といった状況になったおかげで、頭はしゃっきりとしていきました。

また、術後の何かと刺激の少ない静かな生活の中で、ややもすれば気鬱になりがちですが
運動が精神の安定に大きく寄与したと思います。
運動中イヤホンで爆音で好きなアーティストのMV(ミュージックビデオ)を流し続けていた
のですが、ランナーズハイ+視覚+聴覚で脳に多大な刺激を与えた実感がありました。

心身共に飛躍的に回復へ向かったきっかけになったと思います。

ハート

術後1年

この頃になるとやっと病を完全に受け入れることが出来るようになりました。それまで
は、「口が裂けても病になって良かったなんて思えない」と思っていました。それが、
心から“病を経験して良かった”と思えるようになったのです。

病を経験して本当に多くの気づきがあったのです。まさに病からのギフトでした。
死生観がガラリと変わり世の無常を理解しました。
もう一時たりとも無駄な時間を過ごしてはいけないという気持ちと、一見退屈に思える普
通の日常のありがたさと、全ての人や物への本当の感謝の気持ちを知った気がしました。

無駄な経験など何もないのです。
例えそれが死と隣り合わせの病であっても。

それを気づけただけで本当に幸せ者だと思っています。
とはいえ、やっぱり再び大病を経験することはご勘弁願いたいのが本心ですが(笑)

乳がん
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